今年度のテーマ『食感~Texture and Mouthfeel~』
おいしい料理とは五感で味わうものです。味覚、触覚、聴覚、視覚、嗅覚と五感全てが調和してこそ美味しい料理となります。
今回のサブテーマは、食物を飲食した際に感じる五感のうち、歯や舌を含む口腔内の感覚(触覚)を指す「食感」です。具体的には歯ごたえ、舌触り、喉ごしなどがこれにあたり、味覚など他の感覚とともに「おいしさ」を構成するうえで重要な要素を占めています。
日本語の食感についての表現は極めて多彩であり、日本人は味だけでなく食感を重んじて料理を生み出してきました。
私たちは見た目の彩り、香り、温度、様々な要素を取り入れ、最後に口に入れての食感(歯触り、歯ごたえ、等)で美味しさを判断しています。料理を口に運び、食べた歯ごたえは、味覚や触覚の感覚を刺激し、さらに噛んだ時の音が聴覚に入り、おいしさを増幅させ、味を認識しています。
食感の好みは、味の好みと同じく、国や地域、そして育った環境で大きく変わります。日本料理でよく使用されている食材を思い浮かべ、どのような食感(硬いのか柔らかいのか、ざらざらとしているのかつるつるとしているのか等)なのか研究してみると、どういった食感が料理で好まれてきたのかが見えてくると思います。またあなたがこれまで暮らしてきた所で食べていた料理はどのような食感を持つものだったのか、今一度考えてみましょう。思い出される食感がいくつかあると思います。
いままで養ってきた感覚と日本料理で大切にされている食感を考察して欲しいと思い、食感をサブテーマとしました。
日本料理の基本「五味・五色・五法」
日本料理の基本は「五味・五色・五法」です。五味とは、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味。五色とは、赤・青(緑)・黄・白・黒のこと。そして五法とは、切る、煮る、焼く、蒸す、揚げる、という調理法。これらを組み合わせ、素材が本来持っているおいしさ内側から引き出す料理、それが日本料理です。
大会テーマ『UMAMI』
日本料理の味わいの基本は、うま味にあります。「うま味」とは、「甘味、酸味、塩味、苦味」につづく、五味の中の一つで、料理の構成要素の大切な味です。いまや海外の辞書にも「UMAMI」と掲載されるほど世界の共通語となった「うま味」の成分はグルタミン酸などのアミノ酸とイノシン酸、グアニルなどの核酸が代表的な物です。
日本ではうま味を抽出するために、昆布や鰹節を使ってうま味成分を取り出す「だし」の技術を500年ほど前から実現しており、江戸時代中期(1651~1745頃)に数多く出版された料理書では、「だし」の重要性が常に説かれていました。このように「だし」に対する強い思いは古来あり、だしのうまみ味で素材の味を最大限に引き出し、美味しい料理を生み出しています。
日本料理にとってのだしは、昆布と鰹節で取るだしがもっとも基本的です。昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸による相乗効果がもたらされ、うま味を十分に堪能できる組み合わせになります。
応募資格
- 日本以外の国籍を有する日本料理の経験がありかつ料理人経験2年以上の方(現在の居住地は日本国内外を問いません)
- いずれかの予選大会に参加できる方
応募方法
予選に参加の方は各予選大会の締め切りまでにエントリー、そして日本料理3品の写真を下記フォームよりアップください。
香港予選大会:7月26日
シンガポール予選大会:9月12日
パリ予選大会:10月17日
応募フロー
- エントリー
名前・国籍・居住国・e-mail・電話番号・参加予定大会を入力 - 写真提出
あなたの作る日本料理(3品)の写真 - 写真選考
- 予選大会
- 予選大会通過者選出・決勝課題提出
- 決勝大会(東京)
※アメリカ予選大会は応募フローが異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
応募作品規定
- 他の料理コンテストで賞を受けていない作品で、応募者が作成(調理)した料理であること。
- 寿司、お菓子、デザート、ドリンクは対象外です
第一次審査(料理写真選考審査)
予選大会の出場者を決める選考審査は、応募者自身が作成した、大会テーマ「UMAMI」「Texture and Mouthfeel」に沿った日本料理写真3品とその料理の解説コメント(合計で150単語程度)により、審査を行います。
- ※写真撮影の注意点:食材がわかりやすいように撮影してください。
- ※撮影した料理がわかりにくい場合は、角度などを変えて撮影して複数送ることも可とします。
- ※公正を期するために応募者の店舗名や名前が解るものは写真に写さないようにして下さい。
- ※アメリカ予選大会は応募フローが異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
選考基準
下記等を料理写真選考基準とします。
- 器と料理のバランス
- 彩りはきれいか
- 料理の切り口はきれいか(食材がきれいに切れているか)
- 日本料理の調理法が使われているか
- 料理テーマ(「UMAMI」「Texture and Mouthfeel」)と作品が合っているか
- 食材の取り合わせは良いか
- 3品の料理で、食材や料理が重なっていないか
応募例:
審査書類の提出方法・審査結果の連絡
香港予選に参加の方は、2019年7月26日までにエントリー、そして和食料理3品の写真を下記フォームよりアップください。
審査結果については、8月1日までにメールで連絡いたします。
パリ予選に参加の方は、2019年10月17日までにエントリー、そして和食料理3品の写真を下記フォームよりアップください。
審査結果については、10月22日までにメールで連絡いたします。
シンガーポール予選に参加の方は、2019年9月12日までにエントリー、そして和食料理3品の写真を下記フォームよりアップください。
審査結果については、9月17日までにメールで連絡いたします。
※今年度の募集は終了しました。
予選大会・決勝大会
予選大会・決勝大会の日程は SCHEDULE をご確認ください。
予選大会審査内容 決勝大会審査内容 審査員紹介